純資産残高の推移に注意して投資信託を選ぼう

純資産残高の推移 投資信託

少額から分散投資を行える投資信託は、長期で取り組む資産づくりにぴったりな金融商品です。

取引で勝つか負けるかの瞬間的な勝負に賭けるものとは違い、世界中に分散投資を行い、じっくりと世界経済の成長していく波に乗ることができる投資方法です。

投資信託を購入後は基準価額を気にせず年に1~2回の簡単なメンテナンスを行えば、後はほったらかしにしておいても大丈夫です。

毎日の株式市場の値動きに一喜一憂しなくて済み、投資の専門家でもない私にとっては大変便利な投資方法といえます。しかし、1つだけ注意すべき点があります。それが純資産残高の推移です。

投資信託が現金化されてしまう

長期投資をしようと思い購入した投資信託ですが、気付いたらどんどん資金が流出してしまい繰上償還されてしまうという場合があります。

繰上償還とは

あらかじめ設定している運用期間よりも前に投資信託の運用が強制的に終了され、そのときの時価で現金化されてしまうこと。

ファンド設定当初は資金流入が続くものの、時間が経つにつれて解約が増え、最終的にはどうしようもない状態になってしまうものもあります。

特に、「バイオ技術」や「AI・人工知能」、「航空宇宙工学」などいわゆるテーマ型の投資信託の場合にこのようなケースが多く見られるようです。

投資信託を購入する際には、純資産残高の傾向をチェックして資金が流出していないか確認しておく必要があります。

ただし、純資産残高とは投資信託に組み入れられている資産の時価総額なので、組入資産の時価が下落すると資金が流入していても純資産残高が減少することがあります。

「基準価額の暴落率>純資産残高の増減率」の場合には、資金流出が起きている可能性が疑われます。

ある一定期間内にファンドの基準価額が10%上昇したのに純資産残高が5%しか増加しなかった場合など

投資信託の純資産残高の推移を確認するためのウェブサイトは数多くあります。モーニングスター投信まとなびでは期間ごとの運用成績の比較も行えますので、参考にしてみてください。

つみたてNISAの対象商品から選ぶ

アナリティク

投資信託を購入する目的が資産形成であるならば、流行に乗っかったテーマ型のものは避けるべきでしょう。

そういった投資信託はブームが最高潮に達したときに設定される場合が多いので、数ヶ月~数年経つと飽きられてしまい株価の下落と共に投資信託の成績も落ちてしまいます。

したがって、長期での資産形成を考えた場合には、安定して資金が流入する投資信託を選ぶことが必要です。

ひとつの目安として、つみたてNISAの対象になっている商品の中から選ぶという方法があります。つみたてNISAは金融庁が定めた厳しい基準を満たした商品しか対象になりません。

例えば、インデックスファンドの場合には

インデックスファンドの採用要件
  • 信託契約期間が無期限または20年以上であること
  • 分配頻度が毎月でないこと
  • ヘッジ目的の場合等を除き、デリバティブ取引による運用を行っていないこと

などが要件としてあげられています。また、アクティブファンドの場合にはさらに厳しく純資産額が50億円以上、ファンド設定から5年以上経過しているなどが要件として課せられています。

つみたてNISAは「貯蓄から投資へ」家計の資産形成を後押しするために導入された金融庁肝いりの制度です。途中で繰上償還されてしまうような投資信託は最初から除外されています。

対象商品を詳しく知りたい方は投信総合検索ライブラリーのつみたてNISA対象商品一覧を参考にしてください。

おすすめの商品はこれだ

楽天・バンガード・ファンド

楽天・バンガード・ファンドは2種類あります。どちらもつみたてNISAの対象商品で金融庁が認めた長期の資産形成に向いている投資信託といえます。

ひとつが全米株式を対象とした「楽天・全米株式インデックス・ファンド(通称:楽天VTI)」です。これは、アメリカの大企業から中小企業に投資するバンガード・トータル・ストック・マーケットETFに対して投資する商品です。

信託報酬が0.1696%(2019年5月15日現在)で、設定来純資産額が右肩上がりの人気ファンドです。

楽天VTI

(楽天投信投資顧問ホームページから引用)

もうひとつが全世界株式を対象とした「楽天・全世界株式インデックス・ファンド(通称:楽天VT)」です。こちらは、世界中の大・中・小型株約8000銘柄を投資対象とした商品です。楽天VTIよりも分散投資が行えます。

これ1本で世界中に分散投資ができ、信託報酬は0.2196%です。こちらも楽天VTI同様、設定来純資産額が右肩上がりの人気ファンドです。

楽天VTの純資産残高の推移

(楽天投信投資顧問ホームページから引用)

eMAXIS Slimシリーズ

eMAXIS Slimシリーズは「業界最低水準の運用コストを、将来にわたってめざし続けるファンド」というキャッチコピーで、インデックス投資家にもファンが多いファンドです。

投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2018ではトップ20位のうち、同シリーズのファンドが7本もランクインしています。

特に、FOYで1位に輝いた「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」は信託報酬が0.11772%と同クラスのインデックスファンドと比べてもコストの低さは最低水準にあります。

こちらも楽天・バンガードシリーズと同様につみたてNISAの対象商品であることから、金融庁が認めた長期の資産形成に向いている投資信託といえます。

特に、つみたてNISAが開始した2018年以降急激な右肩上がりで純資産額が増えています。

slim先進国の純資産残高の推移

(三菱UFJ国際投信ホームページから引用)

まとめ

メモをする人

投資信託を購入する際には、純資産残高の傾向をチェックして資金が流出していないか確認しておく必要があります。

特に、投資信託を購入する目的が資産形成であるならば、流行に乗っかったテーマ型のものは避けるべきでしょう。したがって、長期での資産形成を考えた場合には、安定して資金が流入する投資信託を選ぶことが必要です。

ひとつの目安として、つみたてNISAの対象になっている商品の中から選ぶという方法があります。つみたてNISAは金融庁が定めた厳しい基準を満たした商品しか対象になりません。

実際に、ファンド設定以来純資産残高が右肩上がりの投資信託も見られるので参考にしてみてください。

投資対象および商品選びなど、投資にかかる最終判断は自己責任でお願いいたします。
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